Nostalgic Scenery~郷愁の風景~

「旅」は日常からの脱却。 行く先々でノスタルジーに浸りつつ写真を撮り続ける。

角館・武家がつくった京都

角館・武家がつくった京都

有休を使って一泊で秋田県へ。

最初に向かったのは東北秋田新幹線で東京から3時間ほどの角館(仙北市)。

昭和51年に日本で最初に指定された重要伝統的建造物群保存地区の一つで、東北を代表する古い街並みがある。

※この年に指定を受けた重伝建地区は他に、妻籠白川郷、京都(三寧坂、祇園新橋)、萩(堀内、平安古)。

「みちのくの小京都」と呼ばれることが多いが、実際に見てみると生い茂った枝垂桜や樅といった木々に囲まれた門と黒板塀と水路の武家屋敷町の佇まいが広がっていて、それは京都では見られない景観である。

特に観光客が集まるのは枝垂桜の開花時期でもある春で、紅葉が美しい秋も人気が高い。

今回訪れたのは雪が降り積もる冬だが、この時期の角館もまた悪くない。

角館は関ケ原の合戦で西軍に就いたために水戸から久保田(秋田市)へ入封してきた佐竹氏の支配地となり、そこから武家町ができた。

武家屋敷が並ぶ通りは「内町」と呼ばれ、そこが重伝建指定のエリアだが、これに対して「外町」と呼ばれるかつての町人街にもまた古い佇まいが所々に残っている。

角館駅を降り立って「外町」、そして「内町」と歩いて行った。

 

 

角館からは第3セクター秋田内陸縦貫鉄道が伸びている。

観光案内所も蔵仕様......と思っていたらマジもんの蔵だったらしい。

外町にも武家屋敷街が残っていた。

外町に残る武家屋敷「西宮家」。

明治初頭の煉瓦蔵が残る「安藤醸造元」。

外町を抜け、ここから内町、武家屋敷通りに入る。

 

武家屋敷通りに現存する屋敷で最も古い、茅葺き屋根の「石黒家」。
公開されている武家屋敷の中から「石黒家」を見学。

解体新書の挿絵図の画家(小田野直武)が角館出身だという。

 

(2023.02)